手作り味噌の材料と作り方をご紹介します。初めての方でも失敗なくおいしい味噌が作れるコツがいっぱいです。
- 鍋(10L程度のもの。短時間で仕上げたいなら圧力鍋が便利)
- ビニール袋とすりこぎ(大豆をつぶすため。なければボウルとマッシャー、ブレンダーなどでも代用可)
- 盤台(ボウル、バットなど)
- 布ぶた(45㎝程度の木綿布。ラップでも代用可能)
- 重石(仕込み量の約1割の重さが目安)
- ビニールの風呂敷(仕込み終わったかめにゴミなどが入らないようにカバーします)
- かめ
- 落としぶた
単品商品を組み合わせる場合の目安は「大豆(乾燥)1:麹1:塩0.45~0.5」の割合で材料をご用意ください。
下記分量でのできあがり量は3.75kg前後です。配合によって味噌の味が変わります
大豆(乾燥) | 麹 | 塩 | |
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標準みそ | 約1kg | 1kg | 約450g |
辛口みそ | 約1.2kg | 1kg | 約560g |
辛口麦みそ | 約0.95kg | 1kg | 約440g |
配合はあくまで目安です。色々な配合、熟成日数を試してわが家の味噌に挑戦してください。
味噌の作り方
大豆を洗い、水に浸す | 大豆を煮てやわらかくする |
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大豆を水洗いし、ゴミなどを取り除いた後、分量の3~4倍の水に12時間以上浸し、しっかり水を含ませます。
ワンポイント 大豆は水で戻すと約2~2.5倍にふくれます。浸す際は、大きめの器を使用するのがベスト。 |
10L程度の鍋に大豆とたっぷりの水を入れ、火にかけます。煮立つまでは強火で。蒸気が出てきたらごく弱火で3~4時間煮ます。煮詰まってきますので、時々水を足してください。仕上がりは大豆を親指と小指ではさんで軽くつぶれる位のやわらかさ。大豆を計りにのせて押しつけ、500g位でつぶれればOKです。 |
大豆と煮汁を分ける | 大豆をつぶす |
やわらかく煮えたら、大豆をざるにあけて水気を切ります。このとき、煮汁は捨てずにとっておきましょう。手順(7)で、つぶした大豆のかたさを調節する際に使います。 | 熱いうちに大豆をつぶします。ビニール袋に大豆を入れてすりこぎでつぶすほか、マッシャーでつぶす、すりばちでするなど、お好みの方法で。家族でワイワイ取り組むと楽しく、食育にも役立ちます。 |
熟成を助ける種味噌を用意 | 大豆、麹、塩を混ぜる |
味噌の発酵と熟成を助けるのが「種味噌」。失敗なく仕上げるために、ぜひ入れたい材料です。種味噌は生味噌であることが条件。市販品に多い、熱処理やアルコール添加で発酵を抑制してあるものは向きません。今回ご紹介している味噌など、麹菌が元気に活動しているものをお選びください。種味噌は、大豆1kgに対し約250gが目安です。また、種味噌を加えなくても味噌は作ることができます。 | つぶした大豆を人肌に冷まし、麹、塩(用意した分量の9割)を加えてしっかり混ぜます。熱いまま混ぜると麹菌が死んでしまうので要注意。種味噌を加えるのも、このタイミング。分量の半分(約125g)の種味噌を加えます。 |
かたさを調節する | 容器に塩をふり味噌をつめる |
冷ました煮汁を(6)に少しずつ加え、かたさを調節します。かたすぎると発酵不良になり、やわらかすぎると酸敗するので、調節は慎重に。発酵を上手に進めるために、しっかりと均一に混ぜます。かたさは、耳たぶくらいを目安に調節してください。 | 容器を熱湯消毒し、内側を焼酎でふいておきます。底に塩をふり、残りの種味噌を薄く敷き、その上に隙間ができないように味噌を敷き詰めていきます。詰めムラがあると、熟成に影響が出るので丁寧に。 |
ふたと重石をする | 保存、熟成 |
材料を詰め終わったら表面を平らにならし、再び塩をまんべんなくふります。布ぶたを平らに、隙間ができないように広げます。ヘリの部分は指で押し込みます。布ぶたの上に落としぶたをおき、さらに重石をのせます。ホコリなどが入らないように、ビニールなどで覆う作業も忘れずに。 | 直射日光を避け、風通しのよい冷暗所に保管。
保存場所の選び方 味噌は、夏場の気温28℃~32℃位が一番熟成が進みます。25℃以下では熟成がうまく進まず、逆に35℃位まで上がると酸敗する可能性が出てきます。このポイントを参考に、熟成によい場所を探してみてください。 5月前半頃になったら… 発酵が始まると、表面に水分が浮いてきます。これは「たまり」といい、味噌のうまみエキスですので捨てずに、味噌に混ぜます。秋口には自然に味噌全体になじんでいきます。醤油代わりに使えますが、取りすぎるとうまみが減るので、ほどほどに。 |
天地返しをする | 手作り味噌のできあがり |
7月の下旬ごろ、味噌の上下が入れ替わるようにかき混ぜます。この作業を「天地返し」といいます。混ぜた味噌は隙間がないようにしっかりと詰め直しを。味噌の表面を平らにならし、新しい布ぶたをかけ、落としぶた、重石をして、再び保存します。
ワンポイント 夏場は1週間に1回は味噌の様子を確認。カビなどが発生したらすぐに取り除きましょう。よく発生するのが、白いカビ状の「産膜酵母」という菌。食べても害はありませんが、そのままにしておくと味噌の風味が落ちる原因になります。 |
冬に仕込んだ味噌は秋が食べ頃です。おいしくいただける目安は食べはじめから1年くらい(塩分が少ないほど熟成が早くなります)。常温で保存すると、熟成が進み、色も変わってきます。時間とともに変化する味を楽しめるのも、手作り味噌の醍醐味。また味噌にごぼうや昆布などを入れれば、おいしい味噌漬けも作れます。 |