高さ7mほどの木の幹や枝に直接花が咲き、実がなる姿はちょっと不思議な光景です。実の中には30~40粒の種があり、白い果肉に包まれています。完熟した実は濃厚で甘酸っぱく、杏か桃のようにおいしいもの。
チョコレートは世界中で食べられていますが、カカオは南米が原産の植物です。赤道近くの限られた地域でしか栽培できないので、なかなか目にすることができません。
(板チョコ3枚分)
カカオ豆 | 150g (またはカカオニブ120g) |
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ココアバター | 60g |
喜界島粗糖 | 70g |
全粉乳 | 70g |
※カカオ豆は、通常入手が難しいものですが、カカオ豆を砕いた「カカオニブ」は製菓材料店などで取り扱いがあります。
チョコレートの作り方
ロースト | むく |
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カカオ豆をフライパンでロースト(焙炒)します。ここでカカオ豆独特の香ばしさが引き出されます。焦げないよう注意して、20分ほどフライパンをぐるぐる回しつづけます。 | 皮をむきます。胚乳部分 が「カカオニブ」と呼ばれ全てのチョコレートの原材料。いい香りに誘われてかじってみると、「に、にがいっ」。 |
砕く | すりつぶす |
すり鉢などで細かく砕いていきます。丁寧に少しずつ均等に、ごつごつごつ。部屋中に香ばしさが充満。 カカオ豆には、50%程度のココアバターが含まれているので、すりつぶすことで油がにじみでてきます。全体がしっとりとぺたぺたに。 |
さらにすりつぶすこと30分。どろりと液体のように。ここでの工程がチョコレートの滑らかさの決め手。 |
粗糖とミルク | ココアバター |
粗糖と全粉乳を加え、粉っぽさがなくなるまで混ぜます。ここでミルク(全粉乳)を入れないと、ビターチョコレートになります。 | ココアバターは、カカオ豆に元々含まれていた成分。分量を湯せんで溶かし、完全に液体にします。よく混ぜると、全体がまとまってきます。 |
あたためて | 冷やす |
ココアバターを安定させるため、一定の温度で湯せんしながら練ります。ここでよく練ることでチョコレートが滑らかな口当たりに。工場で作る場合は3日間もかけますが、ここでは1~2時間。 | なめらかになったら、ココアバターが安定するよう一旦冷水で冷やします。 |
再びあたためて | 型入れ |
再度、湯せんにかけます。この温度調節でチョコレートに「ブルーム」とよばれる表面に斑点(はんてん)状のしみのようなものが出来るのを防ぎます。とろりと滑らかで美しいツヤが現れました。 | どろりと一気に、型に流し入れます。型を両手に持ち、底をまな板の上などで叩いて空気を抜き、冷蔵庫で数時間からひと晩おきましょう。 |
外す | できあがり |
型を両手で 持ち、慎重にそっと力を加えチョコレートを型から外します。 | 作っている時から、かぐわしい幸せな香り。出来上がりを食べてみると、口の中でしっかりと力強く広がるカカオの香り!こんなにいい香りのチョコレートに出会ったのは、初めてです。 |