コツさえつかめばカンタン!
野菜をおいしく干しましょう
空気が乾燥するこれからの季節は、干し野菜にピッタリ。乾きやすい根菜からはじめるもよし、余りがちな葉ものからはじめるもよし。野菜ごとのコツをつかんで、野菜の新しいおいしさを発見してみませんか。
フードコンサルタント
右/サカイ優佳子さん(さかい・ゆかこ)
左/田平恵美さん(たびら・えみ)
干し野菜や乾物をはじめ、さまざまな「食」の魅力を伝えるべくコンビを組んで10年超。息の合った漫才のような掛け合いが人気の講座講師や執筆など、多方面で活躍中。
- 同じ時間で干し上がるよう、大きさ、薄さを揃えるのがポイント。薄く、小さいほど早く乾きます。
- 重ならないように並べて、風通しのいい場所へ。はじめに一気に乾かすのが成功のポイントです。晴れた日や、乾燥した日を狙って干しはじめましょう。1日に1回?数回、上下を裏返してまんべんなく乾かします。
- 干す時にざるの下にレンガなどを置いて、空気の抜け道をつくると、より早く乾きます。
- 吊るせるネットや洗濯ばさみなら、ちょっとしたスペースで干せて便利。
- もう少しだけ乾かしたいと思ったら、100℃のオーブンへ。様子を見ながら時間を調節して、水分を飛ばしてください。
- 半干しは香りが移らないようジップ付き保存袋などに入れて冷蔵庫へ。当日?数日のうちに食べきってください。
完干しなら半年以上保存できます。
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- 6時間~1日
- 切り口はカサカサ、中はしっとりの状態。皮にしわが寄り、指で押すと弾力があります。
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- 3~5日ほど
- 全体がしわしわに縮み、カサが減って軽くなった状態。
干し時間は目安です。天候、湿度、切り方などによって変わるので、様子を見ながら調整してください。
市販の切り干し大根と同様、水で戻すと旨味たっぷりのだしが出ます。厚めの輪切りや乱切りを煮ると、味がよく染みて皮はポリポリ、実はやわらか。細く薄く切ればシャキシャキに。いろいろな切り方を試して、食感の違いを楽しんでください。
※輪切りは乾きにくいので、途中で表面の水分を拭いたり、こまめに裏返したりして、両面ともよく乾くよう気をつけてください。
ごぼう本来の香ばしさがグンと前に出て、歯ごたえもアップします。煮物や汁物の具にするほか、素揚げもオススメです。
※干す前に20分ほど水にさらして、アクを抜いてください。ごぼうやなすなど黒ずみやすい野菜は、水にさらすことで黒ずみしにくくなります。
日に当てすぎると変色しやすいので、風通しのよい場所で陰干しにしましょう。生の白菜も干せますが、茹でてから干した方が長く保存できます。すぐ食べるなら生のまま1枚ずつ半干しにして、ロール白菜などに。
縦半分に切って、水分の多い種の部分をスプーンなどで取り除いてから干してください。軽く塩をふってから干すと、水分が抜けやすくなります。
軽く拭いてから干してください。干すと匂いが強くなるので、気になる場合は、天気をみながら屋外に干すのがオススメです。えのきやしめじ、薄切りのしいたけなどは、汁ものなら水で戻さずそのまま調理できます。お好みのきのこでどうぞ。
皮つきのままよく洗って好みの厚さに切ったら、塩水に5分ほどさらしてください。干し上がりは皮にしわが寄り、ほんのり茶色くなります。完干しにするなら、5㎜ほどの薄切りに。くし切りを半干しにしてから煮ると、シャクッとした食感の残るコンポートになります。